2011年04月09日

Elegant Strings!

まずは、このたびの東日本大震災で被災された方に心よりお見舞い申し上げます。
今宵、こうしていつもと変わらず音楽を聴けるということを感謝します。

……といったようなご挨拶と共に、三木労音3・4月例会開幕。

関西フィル弦楽アンサンブル!

去年、楽しくにぎやかな演奏を届けてくださった金管セクションの元締め・関西フィルより、今年は弦楽セクションが登場!


てゆーかまた雨かい。去年の金管の時も雨降ってた気がするんだが。
去年のこの時期は三木に行くたんびに雨降らしてて、ここ最近は大分雨女の名も返上してきたと思ったのにまた雨かい、みたいな。
ただ弦楽の場合はしとしと雨も似合うから、まあ良かろ(何が)。

独断と偏見で言っちゃうと、弦楽の人たちはわりと優等生気質な人が多い気がします。
いつでもチマッと、品がよくて、たまにはふざけるけどそんな大味なギャグはかまさない。
そんな印象があります。
楽器の大きさによるんだろうな。金管は豪快じゃなきゃ吹けんだろうし、弦楽(特にクラシック)はデリケートさが要求されるでしょうし。


さて。きらびやかなドレスをまとった女性陣、スーツ姿の男性陣が現れて、すぅっと演奏開始。
金管の時は白水さんが指揮してらしたけど、さすが弦楽の方は、コンサートマスターの弓の動き1つでぱっとアンサンブルしちゃいますね。こういうトコがやっぱ弦楽アンサンブルの人は凄いや。
……西濱氏のMCが入るまで、完全にヴィヴァルディの「春」と勘違いしていたのは内緒だ。
うーん、いい曲ですなぁと思いながら聴き続け、1曲終わったところで皆さんが立ち上がったので「なんだ、1楽章だけか。あの曲は2楽章がいいのに」と思っていたら、西濱さんが現れて「はい。最初にお聴き頂いたのはモーツァルトの『アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク』でした」

あれ?(←クラシック専門とは思えない)

そういや調が全然違うわ(ちなみに、こちらも複数楽章あります)。
小夜曲、というのはドイツ語まんまで、確かスペルが「Eine kleine Nachtmusik」なんだよね。kleineが小さい、Nachtが夜(これは英語のNightと同じですね)、Musikが音楽。Eineはまぁ、英語で言えばAnみたいな。大して意味はない感じの言葉。

次は打って変わって、バッハ。といっても重厚な曲ではなく、美しい旋律が魅力なG線上のアリア。バッハとは思えんくらい綺麗な旋律だ。個人的には、チェロとコントラバスがダブルでやっていた通奏低音に燃えます。てん…てん…てん…てん…と、淡々と音階で降りていくだけなのにそれがスッゲェ効果的なんだよね。あれがなきゃこの曲の魅力は半減です。なんていうか、こういう仕込み方はあぁさすがバッハ様だわとか思ってしまうわけで。
なんていうか、綺麗だよなー。
今回のプログラムの中では、弦楽器の「素の」魅力が一番出ていた曲目だと思う。
物凄く崇高な感じがして、純粋に、感動しました。
いや、マジでこれ名作通り越して佳作だと思う。
大概聞き飽きた感のある曲なんだが、こうして聴くとすごい良い曲だ、やっぱり。
バッハさん、私あなたに一生ついていく。
作品だけでなく演奏も物凄く澄み切った音色で、ピシーッと綺麗に揃っていて、ものすごく繊細で、例えて言うなら日本酒の純米酒。スーッと後口が爽やかでね。米粒がぜーんぶピーンと立ってんの。
いやもう、この曲のイメージをツマミに酒飲めますわ。今実際飲んでます。ワインですけどね。

さて、ここで楽器紹介コーナー。
去年の金管さんたちと違い、今回の弦楽さんたちはやはりエレガントです。
ヴァイオリンの徳岡さんはクラシック作品を、ビオラの飛田さんは朧月夜、チェロの分藤さんは荒城の月……佐々木さんは……ちょっと待って、「夕焼け小焼け」にしちゃ渋すぎるぜ。
去年は暴走バイクの音を再現したどっかのトロンボーンに、パトカーサイレンでツッコむトランペットがいましたがね(あれホント強烈で爆笑したもん)。
まぁ、とんでもないネタやられてもそれはそれで反応に悩んだかもしれない(金管はバイクでしたが、あの手のを弦楽器にやらせると多分高速ジェット機や戦闘機系の音になるんだよ)。

……と、解説中にミニ事故発生。誰ですかー、携帯切ってなかったの。
西濱さんがチクチクと注意。ホントにこの時に出といて頂くべきだったかもな。
この後あんなタイミングで鳴らされる位だったんなら。

気を取り直して、ヴィヴァルディの春。
これは写実音楽で、実に分かりやすい、娯楽音楽ですね。途中に出てくる「川のせせらぎ」のモチーフを聴きながら、シューベルトのアリアなんかで出てくる、「水の音型」と言われる16分音符のサワサワした音型はここから出てきているのかな、と考えたりしました。
鳥のさえずりも綺麗で……ってあれ、これ弦楽四重奏曲じゃなかったっけ? 1つ声部が多くないか?
1回スコア見とこう。

さて。
次はいよいよ1部最後の曲。チャイコフスキーが1番幸せな時に書かれた曲。あんまり真面目に聴いた事がない曲なので、楽しみつつ勉強すべぇと思いながら皆さんが弓を構えるのを眺め……。さあ始まるぞ……と思いきや。

鳴ったよあの電子音が。信じられん。
多分音量と音からしてさっきと同じ人だ。

関西フィルの皆様ホントごめんなさい。同じ三木労音の会員として申し訳ないです。

正直記名ブログでは言いづらいんだが、やっぱり言っておこう。
あの瞬間、結構本気で「鳴らしたヤツ、舞台の演奏者たちに頭下げて出て行け!」と思いました。
「人間たまにはミスすることもあるわよ」じゃ済ませられんぜ、不寛容で申し訳ないけど。
演奏中に鳴るのも大概だけど、あの一瞬に鳴るのは本気で頭に来るな。

頭が沸騰してしまって、トリの曲まともに聴けませんでした。
この曲、めったに聴かないチャイコフスキーでホントに楽しみにしてたのに!
心穏やかに安らかに聴きたかったのに! ウワーン!!
末代まで語り継いでやる(←やめなさい)。

とまあ、若干渦巻く思いを胸にロビーに出て休憩。
ちなみにここまでの感想には、「演奏側」としての意見は一切入れていません。
これ完全に無関係な所の演奏会で、それもプログラムがシューベルトの「冬の旅」や「さすらい人幻想曲」(私が最も愛してやまない作品)とかだったら、携帯鳴らした人のことはもっとボロクソです。
なんで私がここまで激怒したか、釈明記事を改めて書きますね。

休憩時間中に知人の方たちとぶちぶち言って発散してふたたび客席へ。
もう鳴りませんように……と祈る気持ちが半分。

2部の愛の挨拶と、ユモレスクは弦楽器のスタンダード。
演奏者の皆様の、変わらぬ温かい演奏に気分も大分持ち直してきました。
さて。
今日楽しみにしていたのは、チャイコフスキーのあれと、これから続くルロイ・アンダーソンの作品2曲。西濱さんの解説にもありましたが、アンダーソンは本当に面白くて聴きやすい曲を書いています。シンコペーデット・クロックは超有名(ちなみに、この曲のオチは時計が壊れる)。あとはタイプライターですね。この作品「タイプライター」はマジでタイプライター使ってるらしい。
チャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ チャカチャカチャカチャカチャカ(チーン♪ ジャ!)
チャカチャカチャカチャカチャカチャカチャカチャ チャカチャカチャカチャカチャカ(チーン♪ ジャ!)
ジャ!は紙送りの音。今日の演奏でアンダーソンに興味を持った人はぜひ聴いてみて欲しい、めっちゃ笑えます。
さて閑話休題。
猫が大好きな私としては、この「ワルツィングキャット」は大好きというかむしろ萌え(※オタク用語)というか、「ニャーン♪」というバイオリンの音にとろけそうになります。あれも楽譜買おう。自分の曲でも使いたい。大体ボケツッコミがいるのはお約束なんですかね、友永氏がひゅーん!と鳴る楽器を口にくわえて徳岡氏を煽っているのは笑えました。
いや、まぁ、一番びっくりしたのは佐々木氏が咆えたことだが。
「犬も出てきます」とか言ってらしたから、チェロかコントラバスが犬の鳴き声を再現するのかと思ってたら、コントラバスの佐々木氏が「ばうっ!」って。声かよ!みたいな。しかも意外と太くていい声で通るし!みたいな(笑)
次の「プリンク・プレンク・プランク」でも見せ場はコントラバスでしたね。
ピンポンパン、とは言い得て妙。ところどころ、タイトルどおり「PLINK! PLENK! PLANK!」と聴こえるところがありましたね。胴体を叩いたり、弦をシュッとこすったり。ってあれ?
コントラバスが回ってます。いつもより多く回しております!
バッハのように崇高な作品も良いですが、やっぱりアンサンブルの醍醐味はこういう見た目が楽しい曲だわ。

そして、モーツァルトのディヴェルティメント。「こういうアンサンブルをまた聴きたいと思っていただければ、どうぞ関フィルにお声がけ頂ければ皆様の御宅にも伺います。ギャラ次第ですが」という西濱さんのMCに、客席からクスクス笑い。すると、「実は、このディヴェルティメントも、そうやって皆様が笑っていらっしゃる雰囲気を盛り上げる作品なのです」。
東日本が大変なことになり、ややもすると西日本でも東日本を思う気持ちからちょっと落ち込みがちになって笑顔が消える近頃を思い、なんとも胸いっぱいになるMCでした。
去年の金管の時はあんまりMCに対して何も思わなかったんだけど(つか、去年は演奏陣のキャラが立ち過ぎてたからな)、今回はMCも良かったですね。まったり、たまに上げて落としつつ、コンサートを良い雰囲気にまとめてくださいました。やっぱり弦楽器のキャラもあるんでしょうね。音色も音質も、音の威力も金管に比べたら穏やかだもんね。西濱さんがいなかったら、人によっては殺風景と感じるクラシックコンサートになってたかもしれないと思ったりもします。

弦楽器は基本エレガントな世界を持つとはいえ、やっぱり楽しく聴きたいしね。

関フィル弦楽セクションのみなさまと西濱さん、ありがとうございました!

こうなると、来年は木管セクションかパーカッションセクション来て欲しいな。
パーカッションは金管と合同でも。

さて、次回の三木労音の例会は、PUFFYの「アジアの純真」に出てくる楽器、バラライカを演奏する北川翔と、アコーディオンの大田智美のデュオ。
ていうか合唱団白樺創設者のお孫さんなんや! これは期待度ちょい上乗せやな。

気になる日程は、6月16日(木)です!
posted by イトウユミ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | おひさま
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/44209074

この記事へのトラックバック